2015年10月26日

2015年度市町村議会委員長研修会に参加

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 今日は午後から京都市内で開かれた2015年度市町村議会委員長研修に参加してきました。主催は公益財団法人・京都府市町村振興協会で、京都府内の市町村の各議会の議長や議運委員長、各常任委員長の研修として行われたものです。京田辺市議会からは、議長と議事運営委員長、そして私を含む3人の各常任委員長が参加しました。

 内容は二つの講演で、一つは「マイナンバー制度の概要と各方面への影響〜住民・行政機関・議員活動などの観点から〜」をテーマに、日本マネジメント総合研究所LCC理事長 戸村智憲さんが講演されました。戸村さんの講演は内閣府が作成したマイナンバー制度の説明資料を上手に活用ながら、そもそもマイナンバー制度とはいったいどういうものかを、具体的に分かりやすく説明されたものでした。

 講演ではマイナンバー制度での国の本音は「しっかり税金を取りたいということ」ということではないかとし、その一例として社会保障の充実のための制度としながらも、年金分野では「日本年金機構」に提出する住民票にはマイナンバーを付けて出さないように通知せざるえない異常事態が起きていることをあげ、結局は税の取り立てのためではないかという指摘には説得力がありました。

 他にもマイナンバーがなくてもできることばかりの制度であること、その一方でマイナンバーの管理ではたとえ家族の間でもあっても煩わしい手続きや、法律的には厳格な本人確認が必要なる、できるだけマイナンバーは集めない方がよく使わないで済むのならその方がいい等の問題点も浮き彫りになったと思います。
 それらを紹介しながら冗談混じりに「私は個人番号カードは作りたくない。」とも話されていましたが、それが本音かなあとも感じました。

 もう一つは、「『住民自治の根幹』としての議会を作動させる〜議会からの政策サイクル〜」をテーマにして、山梨学院大学法学部政治行政学科教授の江藤俊昭さんが講演されました。

 江藤さんの講演は議会改革をより広い視野からとり上げたもので、議会を地域民主主義、住民自治の根幹であるとしっかり位置付けた立場からのものでした。その上で議会の果たす役割の重要性とともに、議会改革そのものが目的ではなく、住民の福祉の向上が本来の目的であり、地域政治、地方民主主義の活性化は議会が担っていることを自覚して、そのための新しい議会をつくる条件について住民と一緒に話し合ってすすめていくべきだと強調されました。

 そして地方政治の重要性とともに「議事機関」としての議会のあり方にも触れられ、議会に重要な役割が与えられているのは、議会には様々な住民の意見を反映する多様性があることと、もう一つの意義を上げられました。
 それは講師の方が昔のアメリカ映画になぞらえて「12人の怒れる男たち」効果と呼ばれたもので、議論すれば論点が明確になり合意もされるし、意見が変わることもあること、そしてそういう議論を公開することで、住民がそれを見て自身の意見を持つことになり、世論の形成や住民の自治意識の向上にもつながる、というものです。

 講演は最後に「議会改革は住民目線から考えるべきで、行政のような効率性、目標達成だけがすべてではない。住民自治を進める議会としてやっていってほしい。」と訴えられて終わりましたが、非常に大事な視点だと思いました。

 二つの講演はそれぞれ一時間半程度のものでしたが、とても勉強になりました。
posted by こうじろう at 21:44| Comment(0) | 議会の外で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする