2019年09月11日

北陸新幹線に伴う様々な財政負担〜福井県北陸新幹線研修報告2

 今日の記事は9月6日の記事「福井県では県民一人32万円の事業費に〜福井県北陸新幹線研修報告1」の続きです。

 福井県では県民一人あたり32万円という多額の建設事業費負担となります。この数字は2018年夏に明らかになった、資材や人件費の高騰による事業費増大を踏まえたものですが、その詳しい内容や精査は実際には福井県によっては行われず、整備新幹線建設事業費を担う「鉄道・運輸機構」の提示した金額にしたがって福井県の財政負担が決まっていました。形の上では「鉄道・運輸機構」から一定の説明などはあるものの、実質的な「言い値」に近い形で事業費が膨らんでいます。

 さらに、さとう県議のお話を聞いて驚いたことの一つに、北陸新幹線にかかわる地方自治体の財政負担は「鉄道・運輸機構」の示す建設費事業費の負担分だけではないという事です。

 その一つが北陸新幹線開業に伴ってJRから経営分離される北陸本線を維持、運営するための第3セクターのための費用負担です。北陸本線は長野〜新潟〜富山〜石川、の各県を走りますが、北陸新幹線金沢開業に伴って長野石川間の北陸新幹線は第3セクター化されています。さとう県議のお話では、福井県でも県内の北陸新幹線は第3セクターによる運営に変わり、その事業体を立ち上げるための費用も別にかかります。大体300億円程度と言われているのを、その半分程度に納めるために現在協議中だそうですが、そうなったとしても150億円規模の負担は避けられないようです。

 もう一つ、これは本当に驚きましたが、福井駅の新幹線部分の新駅舎建設費用の負担についてです。元々、新幹線駅舎建設費用は駅の所在地である市がその1/10を負担すると言われています。ところがその「1/10」の基となる建設費用は実際の費用ではなく「鉄道・運輸機構」の基準にそった額が適用されます。

 そして福井駅では新幹線駅の規模が小さく設定されたため、地元の福井市が県庁所在地であるからとコンコースや待合スペースの増設などを求めたのに対し、それが認められず「市が必要だと考えるなら全額、市が負担してどうぞ」という話になり、そのために福井市が独自に10億円の財政負担をすることになったそうです。
DSCN02350002.jpg

 上の写真は新幹線部分を建設中の福井駅の写真です。この駅を作るのに地元自治体と丁寧な協議をするのではなく、「必要だと思うなら自分のお金でどうぞ」としか言わないやり方が本当に住民のためになるのかと、疑問に思わせるような実態でした。

に続く)
posted by こうじろう at 18:13| Comment(0) | 議会の外で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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