2019年11月06日

会計年度任用職員制度の問題点〜19年9月総務委員会2

 今日の記事は11月5日の記事「会計年度任用職員制度導入の背景〜19年9月総務委員会1」の続きです。

 前の記事で指摘したように、これまであいまいだった自治体の非正規職員の法的位置付けを、地方公務員法に、非正規のまま位置付けたのが「会計年度任用職員」です。しかしその内容は、「任期の定めのない常勤職員中心の公務運営」という原則に反し、実質的には増大する非正規職員の現状をそのまま追認するものとなっています。

 その最大の問題点が「会計年度任用」という言葉の通り、職員の任期を採用された日付から、その日付が属する会計年度末(3/31)までとして、最長でも1年間だとした事です。従来も非正規職員の方は6ヶ月間の任期+更新1回で、最大1年間の任期でそれが終わると「再度の任用(再雇用)」の繰り返しでした。その不安定さが、働く人たちにとって、そして働き方・働く内容にとって、最大の問題であったにもかかわらず、その解決に完全に背を向けて、法的に最大1年の任期で良いとしてしまったのです。
 このことは不安定雇用の解決どころか、その固定化、永久化につながる重大な問題です。

 さらに今回、新たな制度を導入することによって、これまで再雇用を繰り返してなんとか数年から十年以上、継続して働いてきた非正規職員に対し、これからは再雇用の繰り返しは3年までとし、4年目については本人が継続勤務を希望してもそれをすぐには認めず、通常の採用試験を受けなければならない、とします。要は3年ごとに採用試験をパスしなさいといっているのと同じで、その採用試験で優秀な成績であれば再雇用するというものです。正職員には考えられないやり方です。

 これでは自治体で働く非正規職員の人たちの身分はさらに不安定になり、しかも将来とも安定した生活を、という希望も持てなくなります。そして非正規職員の人たちが行政サービスの多くを担っている現実がある下で、その人たちの雇用がこのように不安定になることが、行政の行う市民サービスの向上につながるでしょうか。豊富な経験をもつ非正規職員がいなくなったり、目先の事しか考えられない、年度の後半になれば新年度の事もゆっくり考えられないような状況になるのではないでしょうか。

 会計年度任用職員制度の導入に際し、地方公務員法改正では、期末手当の支給が可能となったり、育児休業取得が可能となるなど、一定の労働条件の向上が盛り込まれました。(ただし地方公務員法上はいずれも可能とする規定なので、支給するかどうかなどは各自治体の判断に任されます)

 今回、京田辺市では会計年度任用職員制度の導入にあたって、従来の非正規職員にはなかった期末手当の支給や、育児休業の取得、基本給の経験年数加算など一定の労働条件の改善が条例案などに盛り込まれました。
 それらは積極的なものだと思います。しかし一方で育児休業取得や基本給加算などは、勤務の継続と不可分のものではないでしょうか。制度の大本で不安定雇用を固定されていては、その効果がどれだけ期待できるのか、疑問も残ります。非正規職員の方が安心して働き、その能力を発揮するためにも不安定雇用を固定化する制度ではなく、正職員として働けるようにしていく制度改革こそ必要だと思います。

に続く)
posted by こうじろう at 18:24| Comment(0) | 市政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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