2020年03月31日

様々な矛盾を抱える北陸本線の第3セクター化 福井県あわら市視察報告5

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 今日の記事は3月30日の記事「北陸新幹線の経済効果は観光中心 福井県あわら市視察報告4」の続きです。上の写真は芦原温泉駅にあった福井・京都方面の時刻表です。

質問項目E北陸本線など在来線の今後についての見通し。また第3セクターへ移行する場合のその費用負担の見通し。

 JRは新幹線開通に伴って、平行在来線の運行、経営を手離し、それを沿線自治体などで運営する第3セクター化をしています。北陸新幹線でも、かつての信濃本線や、新潟県、富山県、石川県(金沢まで)の北陸本線は、それぞれ県域単位で第3セクター化されています。

 そしてその結果、京都・大阪方面や名古屋・中京方面と北陸地方を結ぶ特急サンダーバードやしらさぎが廃止されることになります。この点については、多くの住民から「不便になる」という声が出されています。

 また第3セクターとなると地方自治体もその運営に責任をもつ=財政負担をする事になります。福井県には既に京福電鉄から第3セクターに移行した「えちぜん鉄道」がありますが、これも赤字経営で、あわら市も他の沿線自治体と同様に年間2千万円程度の負担金を今でもしています。

 また第3セクター化にあたっては、既存の鉄道設備すべてをJRから買い取る事になるので、その初期投資は莫大な額となります。福井県ではその初期投資は全額、福井県が負担するそうですが、その初期投資以外の第3セクターの運営会社設立のための出資金の負担もあります。出資金の総額は20億円で、これを福井県と北陸本線の沿線自治体、民間で分担します。

 沿線自治体からは鉄道は全県的な公共サービスだからと、非沿線自治体にも出資金負担を求める声があるそうですが、非沿線自治体からはそれを拒む声もあり、なお協議中との事でした。

 また沿線自治体の中にも北陸新幹線の駅も設置されないところでは、何のメリットもないのに住民の身近な足となる北陸本線が、第3セクター化によって自治体負担金が今後も予想され、さらに料金値上げなども予想されるなど踏んだり蹴ったりと言うような状況もあります。この点は、新幹線が本当に必要なものなのかどうか、真剣な検討をしていかなければならない課題だと思いました。

 なおあわら市の日本共産党の山川知一郎議員との懇談では、周辺地域の状況も含めてかなりリアルに、同市の抱える課題についても教えていただきました。北陸本線の第3セクター化をめぐる課題とともに、地域振興や住民福祉の向上という面からも北陸新幹線に莫大な予算をつぎ込むことの是非について、しっかり検討していく事が必要だと思います。

に続く)
posted by こうじろう at 18:08| Comment(0) | 議会の外で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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