2020年07月02日

藤沢市の市民に資する議会ICT化 議運視察報告3

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 議会ICT化については藤沢市でも詳しいお話をお聞きしました。藤沢市は人口約43万3千人で、議員定数は36人です。同市では15年10月に議会改革検討会の下にワーキンググループとして「ICT検討部会」を設置し、検討されてきました。

 なおこの「ICT検討部会」は議員全員の合意を得るため、各会派1名以上の選任で構成していますが、それ以外の議員(無会派も含めて)でも誰でも会議に参加して意見が述べられるようにされていたとの事です。またこの検討部会では、システム導入にあたって各企業のシステム仕様や価格など取引情報等も扱うため原則非公開として検討されたそうです。

 この「検討部会」ではICT導入あたって「市民利益に資する取り組み」とすることを目標に掲げ、それを議会活動(会議運営の効率化など議会機能の強化)、政務活動・議員活動(議会報告や市民対応の充実、迅速化)、非常事態時の活用(災害時の情報処理など)、の3つ面から検討をすすめたとの事でした。
 なおこの「検討部会」は19年5月から議会運営員会委員からなる議会ICT小委員会へ変更されています。

 藤沢市では「検討部会」においてどのメーカーの「ペーパーレス会議システム(文書共有システム)」を利用するか、メーカーのプレゼンなども受けながら検討し、横須賀市と同じ「moreNOTE」(富士ソフト株式会社)と契約する事に決められました。端末機器については、こちらではA4サイズのタブレット端末を選定し、2年リース契約で結ばれたそうです。

 経費について、富士ソフト株式会社へ支払う保守委託料は年間約31万円とのことです。これは横須賀市の年間約20万円とは異なりますが、データ保存容量の設定などによって契約金額が異なるそうです。またこの他に、タブレット端末のリース代として年間約230万円、インターネット接続環境整備の通信費で2〜300万円ほどかかっているとの事です。

 ペーパーレス化による費用削減では、紙削減が年間約22万枚でこれは約1tのCO2削減効果が見込めるとの事でした。また経費面では、紙代や印刷代、作業効率化で年間350万円の削減効果と推定されています。

 藤沢市では議会ICT小委員会の委員長をされている議員の方が研修の講師を務められ、この方が所属する会派の他の議員の協力を得て、その議員の方たちが実際に使用されているタブレット端末を使っての研修だったので、ペーパーレスで実際にどうなるのかが、非常によくわかる研修にもなりました。

 ただ一方で課題もあります。これは横須賀市も藤沢市も共通ですが、端末を使ったペーパーレス化は議会の取り組みなので、行政執行部の側では依然として紙資料を使っていることがあげられます。また横須賀市では早くから議会LANを構築し、藤沢市では2年前に新庁舎が完成したのでその際に議会棟専用WiFiを整備されていますが、文書共有システムを使うためのインターネット接続環境の整備の費用なども考えるべきと思いました。
posted by こうじろう at 17:51| Comment(0) | 議会の外で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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