2019年10月11日

子育て世代の暮らしと向きあわない市政〜19年9月一般質問6

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 9月議会の一般質問では、市当局が7月に明らかにした「子ども・子育て支援に関するニーズ調査」の結果を踏まえ、経済的な子育て支援の拡充を求めました。このテーマでは始めに「ニーズ調査」結果から読み取れる子育て世代の生活の厳しさや不安などを、市がどのように認識し、受けとめているのかを質しました。

 この問題は7月31日の記事「子どもの教育費への大きな不安〜市子育て支援ニーズ調査から」でその内容を詳しく紹介していますが、一般質問でもそこで紹介したデータを簡単に紹介しました。一番上のグラフの画像は質問でも使用したもので、暮らしの状況について「大変苦しい」「やや苦しい」という回答が全体の1/4を超えていることを示しました。

 またこれだけでなく、質問準備で改めて「ニーズ調査」結果を詳しく読み込むと、関連して「あなたの世帯では、過去1年の間に、急な出費などで家計のやりくりができないことがありましたか?」という設問もありました。
 そしてそれには、「よくあった」が就学前児童で4%、小学生が4.3%、「ときどきあった」が12.1%と15.6%、「まれにあった」が17%と21.9%、という結果で、「よくあった」から「まれにあった」まであわせると、就学前児童の子を持つ保護者で33.1%、小学生の子を持つ保護者では41.8%で、家計のやりくりに困った経験があるとなっています。

 こういう生活の苦しさがあるからこそ、各種費用の減免や医療費助成等の経済的な子育て支援を求める声が多くあり、また将来の教育負担の重さに対する不安が広がっているのではないでしょうか。

 こういう実態を市当局はどう認識しているのか、質問したのに対し、市当局はそれに正面から答えず、「経済的な子育て支援を選んだ方の割合は、前回ニーズ調査結果よりも割合が低くなっている。これは京田辺市が進めてきた子どもの医療費助成拡充などの成果だ。また教育費に対する不安が大きいのは、京田辺市だけの傾向ではなく全国的な傾向。さらに子育て支援を進めるために国・府へ要望していく」と答弁しました。

 経済的な子育て支援拡充の回答が前回(5年前)よりも下がっているのは事実ですし、また前回調査の後、2014年8月に京田辺市では子どもの医療費助成の対象を中学生までひろげる拡充が行われたのも間違いありません。また高騰する大学学費は全国的にも問題になっており、それに対する不安は国全体の問題でもあります。

 市当局の答弁はそれらの事実を述べてはいますが、この京田辺市で子育て世代の家庭で生活の厳しさが深刻になっているのではないかという指摘にはまともに答えていません。全体の1/4を超える家庭が生活が苦しいと答え、3〜4割の家庭が家計のやりくりに困った事があるという状況を、市としてどう受けとめるのかという事こそ問われています。

 私の一般質問では時間が不足しそうになったため、このテーマでは再質問で市の認識を追及する事はできませんでしたが、次の機会にでもこの問題はとり上げていきたいと思います。

(7に続く)
posted by こうじろう at 20:17| Comment(0) | 市政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月10日

京田辺市の農業全体の振興を〜19年9月議会一般質問5

 今日の記事は10月9日の記事「都市農業振興へ問われる市長の認識〜19年9月議会一般質問4」の続きです。

 都市農業の定義について、最初に示したように国の振興基本法では「市街地及びその周辺の地域で行われる農業」とされました。これは大事な定義だと思います。単に都市計画上の市街化区域内にある農地だけでなく、その周辺としているので、それぞれの地域の実情に見合った振興基本計画の策定をはじめとした、振興政策が展開できるからです。

 私の一般質問では最初に、京田辺市の農業の概要を示すように求めました。その答弁によると、京田辺市の農地面積は、市全体で788haで、その内、市街化調整区域にある農地が750ha、市街化区域にある農地は38ha、その内の生産緑地は5haとなっています。つまり京田辺市の農地の大半は市街化区域の外にあり、狭い意味での都市農地といった場合に当てはまる「生産緑地」は市全体の農地のごく一部に過ぎませんし、市街化区域内の農地を見ても全体の5%弱しかありません。

 だから京田辺市において、都市農業の振興をはかるといった際には、市全域の農業を対象として取り組む必要があると思います。この点からも、市行政が全体として取り組む事は非常に重要ですし、農業政策を直接担当する経済環境部だけでなく、都市計画を担当する建設部も、そういう認識を持って取り組む必要があると思います。

 今回の私の一般質問では、なかなかそこまで踏み込んだ議論はできませんでしたが、これからも各地の取り組みや国の動向なども学び、具体的な振興策についても提案などできるよう勉強していきたいと思います。

(この項は終わり)
posted by こうじろう at 18:13| Comment(0) | 市政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月09日

都市農業振興へ問われる市長の認識〜19年9月議会一般質問4

 今日の記事は10月7日の記事「都市農業振興に向けて〜19年9月議会一般質問3」の続きです。

 京田辺市でも「都市農業振興基本計画の策定を」という質問に対して主に答弁にたったのは市の農業政策を担当する経済環境部長でした。同部長との議論は、不十分なところは感じられるものの、都市農業振興基本法制定などの国の政策展開を踏まえてどう進めるかという議論になったと思います。

 ところが、市の都市計画などを担当する建設部長に対して、都市農業振興基本法や国の都市農業振興基本計画を受けて、都市計画を担当する部局としてどう取り組むのかと質問したところ、帰ってきた答弁は「都市計画は農業を支援するものではない。」という素っ気ないどころか都市計画とは関係ないと言わんばかりのものでした。

 これには私は「そういう認識を国が180度変えたのが、今度の都市農業振興基本法だ。その点を理解しているのか。」ときびしく批判しました。実際に国の基本計画で打ち出された今後講ずべき施策の中には、たとえ今は市街化区域内にあっても将来にわたって保全すべき農地については市街化調整区域へと編入する事の検討や、都市計画マスタープランに「都市農地の保全」を位置付けるなど、具体的な都市政策でも幾つか示されています。

 建設部長の答弁、都市農業振興についての認識は、国の取り組みとはまったく違う、遅れたものであるとともに、国の政策転換を受けて曲がりなりにも進めようとしている経済環境部の認識とも違うものではないでしょうか。

 都市農業の振興という課題で、それぞれがかかわり担当すべき二つの部局の認識が違うのではないかという点で、市政のトップである市長の見解を質しました。本来なら市長自身が国の都市農業政策の転換を受けとめて、市行政全体としてどう取り組むのか、必要な指示などを出すべきだと考えたからです。

 しかしこの点で残念ながら市長は答弁にたちませんでした。京田辺市においても農業は非常に重要な産業でもあります。そして国がその振興に向けて本格的な取り組みを進めようとしている時に、そういう情勢をどう判断し受けとめ、市行政が一丸となって推進する上で、市長の役割が問われているのではないかと思います。

に続く)
posted by こうじろう at 18:35| Comment(0) | 市政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月07日

都市農業振興に向けて〜19年9月議会一般質問3

 今日の記事は9月25日の記事「都市農業政策転換の背景〜19年9月議会一般質問2」の続きです。

 政府の「都市農業振興基本計画」では、都市農業の重要な機能を整理した上で、その役割を農業政策と都市政策の二つの面から、それぞれ位置付けています。それを示したのが下の図です。
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 日本の農業という点からみた場合、都市農業は農家戸数、販売額で全国の1割弱を現に占めており、食料自給率の一翼を担っていること、都市住民の多様なニーズに応え地産地消、体験農園、農福連携など施策のモデルを数多く輩出していること、そして農業に対する国民的理解を深めていく身近なPR拠点としての役割を果たしていることが指摘されています。

 そして都市政策の面から、都市における貴重な緑地であること、都市の重要産業の一つであること、持続可能な都市経営のために必要だとされました。
 その上で都市農業振興のための新たな施策の方向性として、大きくは3つの方向、担い手の確保、土地の確保、農業施策の本格展開、の3つの方向で進めていくことが打ち出され、その下に税制上の対策や、学校給食における地元農産物利用のための連携の強化、学校教育における農作業体験の機会の充実など、8つの講ずべき施策が示されています。

 一般質問ではこれらの国における都市農業政策の転換を示した上で、本市でも国の計画を踏まえて「都市農業振興基本計画」を策定するよう求めました。これに対して市当局からは「2016年3月に京田辺市産業振興ビジョン」を策定しその中で農業振興についてもとり上げているとして、新たな計画策定は現在のところ予定していないという答弁でした。

 確かに京田辺市の「産業振興ビジョン」では、商業、工業、観光と並んで農業が4つの柱の一つと位置付けられ、地産地消や担い手育成など触れられています。それらを否定するものではないですし、大いに取り組んでほしいと思いますが、一方でその内容は、国が示した「都市農業振興基本計画」に照らしてみると、全体として不十分ではないかと思います。なお京都府は18年度に国の基本計画を受けて府の地方計画である「京都府都市農業振興アクションプラン」を策定していますが、こちらも国の基本計画と比べて不十分だと思います。

に続く)
posted by こうじろう at 18:25| Comment(0) | 市政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月01日

北陸新幹線環境アセスで年内に説明会開催へ

 昨日、京田辺市の9月定例議会が閉会しました。定例議会ではすべての議事が終わった後に、市長の申し出によりあいさつがあります。一ヶ月近くにわたる定例議会の会期中にあった市の行事などの報告や紹介が主なものです。

 昨日の最後のあいさつで市長は、北陸新幹線延伸計画に関わって、その建設事業主体である鉄道・運輸機構から、7月に行われた北陸新幹線環境アセスメント手続きにおいて、「方法書」を公表しその「方法書」の説明会を年内に市内で開催すると連絡があったことを明らかにしました。

 それでさっそく今日、北陸新幹線延伸計画や環境アセスメントなどを所管する部局に、その詳しい内容を問い合わせました。その結果は、ほぼ市長があいさつの中で述べた通りのものでした。

 環境アセスメント手続きには、幾つかの段階があります。6月に公表されたのがその最初の段階となる「配慮書」です。この中で、敦賀新大阪間のごく大雑把なルートや新駅設置場所について、直径12キロの圏内と示されました。これに対して、7月から8月にかけて、住民や関係市町村長、知事、国の担当大臣などの意見を、事業主体である鉄道運輸機構に提出しています。

 そしてそれらの意見を踏まえて、環境アセスメントの具体的な調査方法などを示すのが「方法書」と呼ばれる段階です。この「方法書」ではその公表後、「配慮書」と同様に住民や関係市町村長、知事、大臣などが意見を提出する事になっていますが、「配慮書」と違うのは対象となる市町村ごとに「説明会」を開くことが定められています。

 市の担当部局の説明では9月中旬に、鉄道運輸機構が京田辺市を訪問し、北陸新幹線環境アセスメント手続きの一つ、「配慮書」段階の次のステップとなる「方法書」段階へすすむことと、その「方法書」を年内に公表して京田辺市内でもその説明会を開催すると述べられたそうです。
 今の段階では「方法書」の公表が具体的にいつになるのか、説明会の日時や場所は未定とのことでした。

 北陸新幹線延伸計画は住民の関心も高いものであり、明らかになった情報などは積極的公表していくことは大事だと思います。いずれ具体的なことも明らかになると思うので、私もそれらを出来るだけ早く確認してお伝えするようにしたいと思います。
posted by こうじろう at 19:44| Comment(0) | 市政 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする