2018年02月23日

富山市のコンパクトシティ 2017年日本共産党議員団会派視察報告3

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 11月9日には富山市を訪問してコンパクトシティのまちづくりについて視察研修しました。富山市は2005年に近隣町村を吸収合併したことで、面積は1241平方キロメートル(県庁所在地としては全国2番目の広さ)となり富山湾から岐阜県までの広大な市で人口は約41万人となっています。

 かなり大きな町でその中心市街地も「コンパクトシティ」と言いながらけっこう大きな規模で、正直なところ「コンパクト」という印象は余りありませんでした。ただ「コンパクトシティ」のまちづくりの根幹に公共交通整備をしっかりと掲げ、そのことによって中心市街地を軸としたまちづくりをすすめるというしっかりとした戦略というか、計画が感じられました。

 計画以前は富山駅とバスターミナルがけっこう離れていたりしたのを駅周辺整備もあわせて「公共交通の結節」という事を重視されていました。具体的な施策も色々と用意されています。
 お話を聞いた範囲では、「コンパクトシティ」とは、「公共交通活性化」「中心市街地活性化」「公共交通沿線区域への住民居住の誘致促進」の大きくは三つに分類される事業で進められています。公共交通のために運営だけでも年間数億円程度の費用も出されており、しっかりと位置付けられていると思いました。

 「住民の居住誘致促進」では、指定した地域へマンションなどの共同住宅を建設した場合、入居者だけでなく建設事業者にも助成金を出すようにしています。少し気になったのは、戸建住宅の場合は建設事業者への助成金はないので、大型マンションを建設できる大手事業者ほどより高額な助成金を得るようになっていることです。

 この点では、富山市側の研修の後に日本共産党富山市議団と懇談した際にもお聞きしたところ、大手資本に上限いっぱいの5千万円もの助成金が出されている例もあり、地域経済の活性化という点ではどうかなと思いました。

 まちづくり全体として見た場合でもいろいろと課題があることを感じましたが、公共交通を地方自治体の重要な課題として位置付けて取り組まれており、そこからけっこういろいろなアイディアも出されている事は参考にもなり、見習うべき事もあると思いました。
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2018年02月15日

京田辺市老人クラブ連合会創立50周年記念大会

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 今日は京田辺市老人クラブ連合会の創立50周年記念大会が開かれ、私も案内をいただき来賓の一人として出席させてもらいました。オープニングでは「同志社グリークラブ」のみなさんによる合唱が披露されました。グリークラブの方が自己紹介されていましたが、「同志社グリークラブ」は1904年創立で今年で114年目となるそうです。長い歴史の研鑽を感じさせる、素晴らしい合唱でした。

 私たちは祝辞や役員表彰など記念式典までで退席させてもらいましたが、会長の挨拶もお聞きして、地域に根ざして住民同士の繋がりを培ってこられた老人クラブの活動の大事さを改めて感じました。

 大会ではその後も元滋賀県知事の国松さんによる記念講演があり、午後から、いきいき体操、カラオケ、フラダンスや漫才・大道芸のステージを楽しまれたようです。参加されたみなさんが何時までも元気でご活躍されるといいですね。
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2018年02月12日

多くの労力を要する北陸新幹線の準備 2017年日本共産党議員団会派視察報告2

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 今日の記事は2月9日の記事「新幹線整備のまちづくりは30年がかり 日本共産党議員団会派視察報告1」の続きです。

 前の記事で紹介したように福井市では北陸新幹線のためだけとは言いがたい事業も大規模におこなわれているので、単純に新幹線のための地元負担がいくらになったかは具体的には出てきません。
 ただ福井駅の全面的な建て替えのための費用は、新幹線駅設置の地元自治体負担として拠出しています。研修の折にその額はいくらかになったのか質問しましたが、担当の方からは「公表していないので」と言われわかりませんでした。

 北陸新幹線についての受けとめなども質問させていただきました。その中には日常の生活交通についての質問もあります。私たちも福井市の後、次の視察先である富山市へ移動しましたが、その際は福井〜金沢間は特急で行き、金沢で北陸新幹線に乗り換えて富山へ着いています。北陸地方の主要都市である福井〜金沢〜富山の移動は、北陸新幹線以前は特急一本ですが、新幹線後は福井〜富山間は金沢での乗換えをしなければなりません。

 これについては担当者の方から「生活交通への支障について、住民の不便にならないようにしないといけないが、そのデータを積み上げているところ。どれくらい利用があって、どういう人が利用するのか、など議論してる。」と紹介されるとともに、「特急を残せという声もあるが、新幹線を持ってくるからそれを言わない、という約束をしている面もある。得るものが大きいのでやむを得ない。」とも話されていました。

 ちなみに福井市での視察で説明をしていただいた部局は、総合的な政策を担当する総務部から「総合政策課」、都市整備・建設関連の都市戦略部から「駅周辺整備課」「都市整備室」「新幹線推進室」とあわせて4つの部局でした。新幹線に関する具体的な業務を担う「新幹線推進室」は6年前に設置され職員数は10人とのことです。
 視察の中ではまちづくりという点から商業振興、地域経済のことも出てきて、それらの課題でも簡単ではありましたが福井市の取り組みを説明していただきました。

 様々なお話をうかがう中で、新幹線駅をつくることはかなり巨大な事業であることを改めて実感しました。福井市では北陸新幹線について「東京との距離感で、時間が現行より30分近く短縮し、乗り換えもなくなり1本で東京にいけるという説明をして、住民の理解を得た。」とも言われていました。そういう議論を重ねながら、30年がかりのまちづくりに取り組んでいる姿勢には学ぶべきところもあります。

 同時にいまの京田辺市にとって、本当にこれだけ大きな労力、エネルギーを費やして北陸新幹線をつくる必要があるのかという点での疑問もいっそう感じる事になりました。これらの点を今後の私たちの活動にもいかしていきたいと思います。

(この項は終わりです)
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2018年02月09日

新幹線整備のまちづくりは30年がかり 2017年日本共産党議員団会派視察報告1

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 2017年11月8日、9日と日本共産党京田辺市議団の会派視察研修として、福井県福井市と富山県富山市を訪問しました。その内容などを紹介します。
 8日に訪問した福井市では北陸新幹線とまちづくりをテーマに研修しました。北陸新幹線の計画は1970年代前半の新幹線整備計画で、大雑把に東京〜長野〜北陸〜大阪というルートが提示されました。そして1980年代半ば頃から具体的なルートや新幹線駅の設置場所など概要が示されるようになっています。

 福井市ではその頃から、福井駅が新幹線駅ともなる事から駅周辺整備などの計画に向けた動きが始まります。具体的には「福井駅周辺土地区画整理事業」と「福井駅付近連続立体交差事業」の二つの事業として進められています。

 福井市の方の説明ではこれらの事業は、「新幹線駅をつくる」という狙いとともに、当時、北陸本線が地上線だったため福井駅を挟んで東西の交通が不便で「東西格差」もある中でそれを解決する狙いもあったとの事です。だから事業計画も鉄道線路の高架化が一つの大きな柱となり、もう一つの柱として駅を挟んで東西両方の側を一体的に整備する計画となっていました。

 この二つの事業は1992年からスタートしており、現時点で高架化や周辺整備工事はほぼ完了し供用されていますが、計画期間は一応、2018年度までとなっています。正式スタート以前の構想や準備段階を入れると1984年頃から構想策定が始まっているので、まさに30年がかりの取り組みです。

 そして鉄道高架化事業と区画整理事業の総事業費は二つ合わせると1139億円にものぼります。これらの事業は福井市単独のものだけでなく福井県としての事業もあり、また計画そのものも単純に北陸新幹線整備としてだけでなく、計画策定当時の福井市のまちづくり上の課題を解決するものともいえます。

 また事業そのものが30年以上に及ぶだけに、計画当初はあった駅前の大型商業施設が廃業を表明するなど、途中で様々な環境の変化なども出ています。そのため駅の東西それぞれで「市街地再開発事業」も福井県、福井市の共同で取り組まれていました。なおこれらの事業で駅の東西に商業施設、公共施設などが入った複合型の大型施設がつくられており、その事業費は高架化事業・区画整理事業とは別にそれぞれ百数十億円となっています。

に続く)
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2018年02月05日

「人口減少と公共施設の展望」を読んで

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 今回読んだのは、2017年2月に自治体研究社から出版された「人口減少と公共施設の展望 『公共施設等総合管理計画』への対応」で、著者は奈良女子大学教授の中山徹さんです。
 京田辺市でも17年3月末に「公共施設等総合管理計画」が策定されています。このような計画は京田辺市だけでなく、この2、3年くらいで、全国の地方自治体でいっせいに策定が進んでいます。

 本書は冒頭の第1章で、なぜ今、全国の地方自治体で「公共施設等総合管理計画」づくりがいっせいに進んでいるのか、その背景を短いですが分かりやすく解説しています。
 直接的な背景には安倍内閣が打ち出した「地方創生」がありますが、それが小泉内閣時代に強引に進められた「構造改革」と東京一極集中化路線を再び、そして地方に若干の「配慮」を示しながら進められていることを、分析されています。

 それは極端に言えば国が目指す大都市圏への集中型事業に財源を回すために、地方へ回す財源を全体として大きく減らしていくことを狙い、地方自治体にもそのために公共施設の縮小、削減を迫るものでもあります。

 そういう狙いから出発している各地方自治体の「公共施設等総合管理計画」について、自治体ごとの特徴などもあるので、「計画」そのものの分析などは簡単に済まされていますが、その視点などは京田辺市の「計画」を考える上でも非常に大事なものだと思います。

 また本書では公共施設を考えるそもそもの視点についても提起しています。「これから人口が減る、財源も限られる」から「公共施設を減らすしかない」という単純な議論で良いのかという指摘とともに、公共施設が市民生活を支える役割を果たしていることを正面から提起している点は大事なことだと思います。

 この点では本書の範囲を少しはみ出しますが、改めて国の財政の使い方、リニア新幹線だとか北陸新幹線延伸など、超大型事業には無条件に財源をつぎ込みながら、保育所や学校、コミュニティ施設など住民にとって身近で生活に欠かせない施設には、「人口が減る、財源は限られている」と言って縮小、削減を進めるやり方のおかしさを感じました。

 京田辺市でも「公共施設等総合管理計画」が策定されましたが、その中身について本書の指摘も参考にしながら、課題や問題点を明らかにして、市民のためのまちづくりにとって良いものとなるよう、取り組んでいきたいと思います。
posted by こうじろう at 16:05| Comment(0) | 議会の外で | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする